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論文

エキシマレーザー光照射によるポリエーテルスルフォンの表面化学状態変化

杉本 俊一; 河西 俊一; 清水 雄一; 鈴木 伸武; 大西 一彰*; 荒井 重義*

RTM-91-37, p.27 - 32, 1991/00

ポリエーテルスルフォン(PES)に真空中または空気中でエキシマレーザーからのArFまたはKrF光を照射し、表面化学状態変化を光電子分光分析(XPS)およびフーリエ変換赤外分光分析(FTIR-ATR)法を用いて調べた。真空中でArF(193nm)またはKrF(248nm)を照射したPESのXPS測定からスルホニル基の酸素が選択的に脱離し、単体の硫黄が析出していることが判った。真空中でレーザー光を照射するとArFおよびKrF光いづれの照射の場合もカルボニル基が生成した。さらにArF光照射では、スルホニル基から酸素が選択的に脱離すると共に、全硫黄量も著しく減少し、分子鎖が-C-S-C-結合位置で切断することが明らかになった。

論文

全芳香族ポリアミドに対する放射線照射効果

梶 加名子; 岡田 紀夫; 桜田 一郎*

繊維学会誌, 34(12), p.545 - 550, 1978/00

全芳香族ポリアミド、ポリ-m-フェニレンイソクタルアミド(m-PIA)及びポリ-p-フェニレンテレフタルアミド(p-PTA)に対する放射線照射効果をCo60$$gamma$$線及びV.d.G.電子線を用い検討した。m-PIA,p-PTA共真空中照射においては1000Mradの照射においても強伸度の低下はほとんどなく、むしろやや増大する傾向がみられる。空気中照射においては強伸度は照射によりやや減少し、酸素の存在が主鎖切断を促進していることがわかるがナイロン6の200Mrad空気中$$gamma$$線照射後の強度保持率が4%であるのに反し、m-PIAのそれは91%,p-PTAのそれは99%であり全芳香族ポリアミドが脂肪族ポリアミドに比して著しく放射線に対して安定であることが明らかになった。溶液粘度の測定より、全芳香族ポリアミドにおいても脂肪族ポリアミド同様真空中照射においては架橋反応が、空気中照射においては崩壊反応が優先していることが明らかになった。熱分解特性からみた耐熱性は1000Mradの照射後も損なわれていないことがわかった。

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